2023.06.20
IllustratorとPhotoshopの特徴の違いについて
Webクリエイターなら必ず触れる機会があるのが、IllustratorとPhotoshopです。IllustratorとPhotoshopは、Adobe社が提供しているグラフィックデザインソフトウェアで、世界中のデザイナーやアーティストに広く利用されています。この記事では、両ソフトウェアの特徴について解説します。
データ形式の違いについて
まず理解しておきたいのはデータ形式の違いです。画像は「ベクターデータ」と「ビットマップデータ」という2種類のファイル形式があります。
ベクターデータ(Illustrator)
Illustratorはベクターデータを扱います。ベクターデータは画像を構成する点と線が数値化されているため、拡大縮小しても画質が劣化しないことが特徴です。
主なベクターデータのファイル形式
- EPS
- SVG
- WMF
ビットマップデータ(Photoshop)
ビットマップデータとは、ピクセルという細かい点を集めて作られた画像のことです。一枚の画像に見えていても、実際は細かな点の集合というわけです。デジカメで撮影した画像なども、このビットマップデータに分類されます。カメラの性能が良いほどピクセルの数が大きくなります。しかし、ビットマップデータは拡大や縮小を行うと画像が劣化してしまいます。画質を保ったまま拡大縮小することができません。
主なビットマップデータのファイル形式
- BMP
- GIF
- JPEG
- PNG
Illustratorの特徴
Illustratorは、ベクターベースのデザインソフトウェアであり、ロゴやアイコン、ポスター、パッケージデザインなど、多様なデザインに利用されています。Illustratorで作成されたデザインは、拡大・縮小しても画質が劣化しないため、印刷物や看板などの大型出力にも適しています。
Illustratorの主な用途
- ロゴ作成
- アイコン作成
- イラスト作成
- フォント作成
- 印刷物作成
Photoshopの特徴
Photoshopは、ビットマップベースの画像編集ソフトウェアであり、写真の修正や加工、Web用の画像作成などに利用されています。Photoshopで作成された画像は、ピクセル単位で描かれているため、拡大・縮小すると画質が劣化します。しかし、Photoshopは写真を加工・合成といった編集する機能が豊富に用意されているため、カメラマンはもちろんのこと、イラストレーターやWebデザイナーにもよく利用されています。
Photoshopの主な用途
- 写真を切り抜く
- 写真の明るさや色調を調整
- 写真にぼかしやモザイクをかける
- 画像を合成する
- イラスト作成
- 印刷物作成
IllustratorとPhotoshopの違い
IllustratorとPhotoshopは、それぞれ特徴が異なるため、使用する目的によって使い分けることが重要です。場合によっては両方のソフトを使い分け、ロゴはIllustratorで作成し、Photoshopで写真を加工してポスターを作る、といったこともあります。
Webデザインでは、写真加工も同時に行えるPhotoshopが使われる現場が多いですが、Illustratorを主に使用する現場もあるでしょう。企業によって求められるスキルが異なります。ケースバイケースで対応するしかありません。
それぞれのソフトウェアが持っている強みを理解し、活かしていく使い分けが大切になってくるのです。
まとめ
IllustratorとPhotoshopの特徴について解説しました。どちらか片方のスキルを身につけている人は、もう一方のスキルも学んでみてはいかがでしょうか。できる範囲が増え、活躍できる現場が広がるでしょう。